除湿機とは室内の湿気を取り除く家電だ。通年ならシャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140、部屋干しはコロナ 除湿機 CD-H1024。30代ITコンサルの僕(hikaku-man)が10機種比較。
梅雨の部屋干しが乾かない。夏はエアコンでどうにかなっても、冬の窓際は朝になると結露で濡れている。湿気というやつは季節をまたいで襲ってくるくせに、こちらは季節ごとに違う家電を買えるほど裕福ではないのだ。そこで「1台で梅雨から冬まで面倒を見てくれる除湿機はどれか」を軸に、公式の商品情報で実在を確認できた10機種を、方式・除湿量・対応畳数・衣類乾燥・排水の5軸で並べ直した。先に言ってしまうと、通年で回したいならシャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140、部屋干しの主戦力として買うならコロナ 除湿機 CD-H1024あたりに落ち着く。
- 今回の10機種はハイブリッド1台+コンプレッサー式9台。通年運用の本命はハイブリッドのシャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140だけである
- メーカー公表の除湿量は2L/日クラスから40L/日クラスまで20倍の開きがある。同じ「除湿機」という名前で売られているのが不思議なくらいだ
- 対応畳数は木造の数字で読むのが安全。同じ機種でも50Hz(東日本)と60Hz(西日本)で目安が変わる
- 部屋干しの主役にするならタンク容量と連続排水の有無を見る。満水ランプは想像より早く点く
- プラズマクラスター搭載はシャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140とシャープ 除湿機 CV-J71の2台。臭い対策を機械側に任せたい人はここが分岐点になる
- 除湿機の比較一覧表
- 本気でおすすめできる除湿機ランキング10選
- 1位 シャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140 — 冬に力尽きない、今回ただ1台のハイブリッド
- 2位 コロナ 除湿機 CD-H1024 — 木造13畳を正面から引き受ける衣類乾燥除湿機
- 3位 山善 EDC-H601 — タンク4.5Lは「捨てに行く回数」への回答である
- 4位 アイリスオーヤマ IJC-R65 — ホースをつないだ日からタンクを忘れられる
- 5位 AEOCKY 鉄筋 木造 業務用コンプレッサー式除湿器 — 40L/日で家庭用の物差しが折れる
- 6位 シャープ 除湿機 CV-J71 — 2019年モデルという「型落ちの当たり」
- 7位 タンスのゲン 除湿機 衣類乾燥 小型 — 電気代まで書いてある正直さに唸った
- 8位 アイリスオーヤマ AJ-C48A-W — 脱衣所とクローゼットの小さな専任
- 9位 山善 YDC-J03 — 6.6kgで寝室に持ち込める静けさ重視の一台
- 10位 アイリスオーヤマ 除湿機 IJC-J56 — 「まず1台」の敷居を下げる入門機
- 選び方ガイド|除湿機で失敗しないための3つの分岐点
- まとめ|迷ったらこの3台に絞る
- よくある質問
除湿機の比較一覧表
まず10機種を並べる。数字はすべてメーカーの商品ページに書かれている公表値で、書かれていない項目は正直に「記載なし」とした。カタログに無いものを推測で埋めるのが一番危ないからだ。価格は変動が激しいので表には入れず、各リンク先の表示で確認してほしい。
| 画像 | 商品名 | 方式 | 除湿量の目安(メーカー公表) | 対応畳数の目安 | おすすめ度 | 価格 | チェック |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
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シャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140 | ハイブリッド | 定格11/13L・最大12/14L(50/60Hz) | 木造14〜16畳/コンクリート28〜33畳 | ★★★★★ | – |
48,000円〜楽天で見る → Amazonで見る → Yahoo!で見る → |
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コロナ 除湿機 CD-H1024 | コンプレッサー | 商品ページに記載なし | 木造13畳/鉄筋25畳 | ★★★★★ | – |
41,800円〜楽天で見る → Amazonで見る → Yahoo!で見る → |
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山善 EDC-H601 | コンプレッサー | 定格5.0/6.0L(50/60Hz) | 木造6〜7畳/鉄筋13〜14畳 | ★★★★★ | – |
15,800円〜楽天で見る → Amazonで見る → Yahoo!で見る → |
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アイリスオーヤマ IJC-R65 | コンプレッサー | 6.5L | 商品ページに記載なし | ★★★★☆ | – |
14,800円〜楽天で見る → Amazonで見る → Yahoo!で見る → |
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AEOCKY 鉄筋 木造 業務用コンプレッサー式除湿器 | コンプレッサー(業務用) | 最大40L/日(60Hz) | 木造50畳/鉄筋100畳(60Hz) | ★★★★☆ | – |
34,999円〜楽天で見る → Amazonで見る → Yahoo!で見る → |
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シャープ 除湿機 CV-J71 | 商品ページに記載なし(使用可能温度4〜38度) | 7L | 商品ページに記載なし | ★★★★☆ | – |
4,900円〜楽天で見る → Amazonで見る → Yahoo!で見る → |
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タンスのゲン 除湿機 衣類乾燥 小型 | コンプレッサー | 最大7/8L(30℃80%時)・4/5L(27℃60%時) | 商品ページに記載なし | ★★★★☆ | – | |
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アイリスオーヤマ AJ-C48A-W | コンプレッサー | 最大4.8L(60Hz) | 商品ページに記載なし | ★★★☆☆ | – |
15,600円〜楽天で見る → Amazonで見る → Yahoo!で見る → |
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山善 YDC-J03 | コンプレッサー | 定格3.0/3.8L(50/60Hz) | 木造4〜5畳/鉄筋8〜10畳 | ★★★☆☆ | – |
10,980円〜楽天で見る → Amazonで見る → Yahoo!で見る → |
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アイリスオーヤマ 除湿機 IJC-J56 | コンプレッサー | 2L | 14畳(商品名の表記) | ★★★☆☆ | – |
4,495円〜楽天で見る → Amazonで見る → Yahoo!で見る → |
表を作っていて一番おどろいたのは、除湿量の幅である。下は2L/日、上は40L/日。20倍だ。同じ棚に並んで同じ「除湿機」を名乗っているのに、想定している現場がまるで違う。単位で殴られている気分になったので、以下のランキングでは「どの現場のための機械か」を先に書くことにした。
本気でおすすめできる除湿機ランキング10選
1位 シャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140 — 冬に力尽きない、今回ただ1台のハイブリッド

今回の10機種で、ハイブリッド方式はこれ1台だけだった。だから「梅雨から冬まで1台で」というこの記事の趣旨に、正面から答えられるのも実質これしかない。仕様表を読み比べていて、ここは早々に決着がついた。
メーカー公表のスペックでは、定格除湿能力が11/13L・日(50/60Hz)、衣類乾燥の速乾運転時の最大除湿能力が12/14L・日。除湿可能面積の目安は50Hzで14〜28畳、60Hzで16〜33畳(木造〜コンクリート住宅)とされている。商品ページによると衣類乾燥時間は2kgで約64分(梅雨時)、約80分(冬季)。プラズマクラスター25000を搭載し、その適用床面積の目安は約12畳だ。
スペックを読んでいて、この3点が効くと感じた。
- 冬季の衣類乾燥時間が公表されている — 梅雨64分に対して冬季80分。悪化しても2割強に収まる数字を、メーカーが自分から書いている
- 除湿可能面積が木造とコンクリートの幅で示されている — 14〜28畳という書き方は、住まいに当てはめて読みやすい
- プラズマクラスターの適用床面積が別記されている — 除湿の畳数と消臭の畳数は別物だと、はっきり分けて書いてある
一方で、手放しでは薦められない点も書いておく。
- プラズマクラスター約12畳に対し、除湿は最大33畳。広い部屋で使うと、除湿は届いても消臭は部屋の隅まで届かない計算になる
- ハイブリッドは構造上の部品が増える。今回の10機種のなかで本体は大きい部類であり、置き場所を決めてから買うべき機種だ
向いているのは、冬の結露や低温時の除湿まで含めて1台で完結させたい人。逆に、使うのが梅雨と夏だけだと決まっているなら、この方式にお金を払う理由は薄い。
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2位 コロナ 除湿機 CD-H1024 — 木造13畳を正面から引き受ける衣類乾燥除湿機

コンプレッサー式のなかで、対応畳数の表記が頭ひとつ大きい。商品ページによると、コンプレッサー方式で木造13畳・鉄筋25畳まで、シリーズ名はHシリーズの衣類乾燥除湿機である。カラー表記はエレガントブルー。除湿機の色で「エレガント」を名乗る度胸に、僕は少し感心してしまった。
数字が大きいことの意味は単純で、部屋に対して能力が余っているほど、除湿機は短い時間で仕事を終える。逆に能力ぎりぎりの機械を広い部屋に置くと、一日中回り続けて電気代だけが伸びていく。ここは畳数の表記を素直に信じていい部分だ。
- 木造13畳・鉄筋25畳という表記 — 今回の家庭向けコンプレッサー式では最大クラスで、LDKに置く前提で選べる
- 衣類乾燥除湿機として売られている — 部屋干しが主目的だと商品側が宣言しているので、用途のミスマッチが起きにくい
- コンプレッサー方式と明記 — 梅雨から夏の高温時に強い方式で、湿気が本気を出す季節と噛み合う
気になった点も正直に書く。
- 商品ページに除湿量(L/日)の記載が見当たらない。畳数から逆算はできるが、他機種と数字で並べにくい
- 今回参照したのは在庫限りの出品で、色も限定されている。買うタイミングで選択肢が変わる可能性がある
向いているのは、リビングや広めの部屋で部屋干しを回したい人。ワンルームや脱衣所だけが目的なら、能力を持て余す。
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3位 山善 EDC-H601 — タンク4.5Lは「捨てに行く回数」への回答である

除湿機で最初に飽きるのは、たぶん運転音でも電気代でもなく、タンクの水を捨てに行く往復だ。その意味でタンク4.5Lという数字は、スペック表の地味な行に見えて、実は生活の摩擦を減らす側の数字である。
メーカー公表のスペックでは、定格除湿能力5.0L・日(50Hz)/6.0L・日(60Hz)、除湿面積の目安は木造6畳・プレハブ10畳・鉄筋13畳(50Hz)、木造7畳・プレハブ11畳・鉄筋14畳(60Hz)。本体は幅29×奥行25×高さ50cm・10.8kg、消費電力185/210W。衣類モードはルーバーが2箇所あり、送風方向を90度まで調節できると書かれている。
- タンク4.5L — 6.0L/日で回してもタンクが一日ぶんに近い。満水停止で朝に止まっている、が起きにくい
- ルーバー2箇所+送風90度調節 — 洗濯物に風を当てる角度を選べる。部屋干しは風が当たった場所から乾く
- 除湿モードが40〜70%を5%刻み — 湿度を「なんとなく」ではなく数値で指定できる
とはいえ引っかかる点もある。
- 10.8kgは今回の10機種で重い部類。キャスター付きとはいえ、階をまたいで運ぶ機械ではない
- 木造6〜7畳という除湿面積の目安は、本体サイズの大きさに対して控えめに見える
向いているのは、脱衣所や洗面所に置きっぱなしにして部屋干しの主戦力にしたい人。あちこち持ち歩きたい人には重い。
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4位 アイリスオーヤマ IJC-R65 — ホースをつないだ日からタンクを忘れられる

今回の10機種で、商品名に「連続排水」と書いてあるのはこれだけだった。3位で書いたタンク問題を、そもそもタンクを使わないことで消しにいく発想である。梅雨のピークに一日2回も3回も水を捨てる生活からは、これで解放される。
商品ページによると、コンプレッサー式で6.5L、切タイマーは2/4/6時間の3段、キャスターとハンドルが付き、操作パネルはシンプルなつくりだという。乾きにくい部屋干しをすばやく乾かして生乾き臭の対策にする、という用途もメーカー側が明示していた。
- 連続排水に対応 — 排水口が近い洗面所や浴室前に置けるなら、手動排水が丸ごと消える
- 6.5Lという除湿量 — 家庭向けとしては上位クラスで、部屋干しを主目的にできる
- 切タイマー2/4/6時間 — 就寝前に回して止め忘れる、という事故を防げる
ただし、次の2点は把握しておきたい。
- 対応畳数の記載が商品ページに見当たらない。部屋の広さから選びたい人には情報が足りない
- 連続排水は排水口の位置に生活が縛られる。リビング中央で使う予定なら、この長所は使えない
向いているのは、洗濯機の近くに定位置を作れる人。置き場所を毎回変えたい人には、この機種の一番の武器が死ぬ。
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5位 AEOCKY 鉄筋 木造 業務用コンプレッサー式除湿器 — 40L/日で家庭用の物差しが折れる

40L/日である。1位の最大14L/日の3倍近い。ここまで来ると比較表の物差しが折れるので、僕は途中から「これは同じ土俵ではないな」と思いながら仕様を読んでいた。業務用と名乗るだけのことはある。
メーカー記載では最大40L/日(60Hz)、対応は60Hz使用時で鉄筋100畳・木造50畳、タンクは5.5L。運転モードは自動(湿度45〜55%維持)・恒湿(40〜80%で設定)・睡眠(35dB)・衣類乾燥・連続除湿の5つ。衣類乾燥は梅雨時で約93分、冬場で約114分、1回あたり約14円という数字も商品ページに書かれている。コンプレッサーはロータリー式、配管は直径7mmの純銅、熱交換部は親水性のアルミフィンという構成だという。
- 鉄筋100畳・木造50畳という対応範囲 — 地下室、倉庫、リフォーム直後の乾燥など、家庭用が届かない現場に手が届く
- 睡眠モードで35dB — これだけの能力を積んで静音モードを別に持っているのは珍しい
- 恒湿モードが40〜80% — 湿度を下げ切らず一定に保ちたい用途にも振れる
正直、引っかかる点も多い。
- 「乾燥時間82.1%短縮」「ペルチェ式の40倍」といった比較表現は、いずれもメーカー側の説明であって第三者の検証結果ではない
- 能力が大きい機械は本体も大きく、消費電力も相応になる。6畳の寝室に置く機械ではない
向いているのは、広い空間や特殊な環境の湿気を短時間で叩きたい人。マンションの一室が目的なら、これは過剰である。
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6位 シャープ 除湿機 CV-J71 — 2019年モデルという「型落ちの当たり」

商品名に堂々と2019年モデルと書いてある。除湿機というジャンルは、スマートフォンほど毎年中身が入れ替わるわけではないので、型落ちは狙い目になりうる。プラズマクラスター搭載機が今回2台しかないうちの1台、というのも見逃せない。
商品ページによると7Lクラスの衣類乾燥除湿機で、本体は30.3×20.3×52.4cm・9.4kg、消費電力は最大約190W、排水タンクは約2.5L。仕様表で目を引いたのは使用可能温度4〜38度という一行である。氷点下に近い場所では動作範囲の外に出る、と自分から書いてあるわけだ。
- プラズマクラスター搭載 — 部屋干しの臭い対策を機械側に持たせられる。今回はこれと1位の2台だけだ
- 幅30cm・奥行20cmの縦長ボディ — 高さで容積を稼ぐ形なので、床の占有面積は小さい
- 使用可能温度が明記されている — 使える範囲と使えない範囲がはっきりする。書いていない機種より判断しやすい
もちろん、型落ちには型落ちの事情がある。
- 2019年モデルなので流通在庫が中心になる。買える時期と価格は読みにくい
- 方式の記載が商品ページに見当たらない。低温時にどこまで除湿できるかは、使用可能温度の下限4度から想像するしかない
向いているのは、臭い対策込みで手頃な1台を探している人。冬の玄関や北向きの物置など、寒い場所で使う予定なら別を選んだほうが安全だ。
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7位 タンスのゲン 除湿機 衣類乾燥 小型 — 電気代まで書いてある正直さに唸った

10機種ぶんの仕様表を読み込んで、いちばん唸ったのがこれである。除湿量を「30℃湿度80%時は7〜8L/日、27℃湿度60%時は4〜5L/日」と、条件を分けて両方書いているのだ。カタログ映えするほうの数字だけを出す商品が多いなか、この書き方は信用できる。
商品ページによると外寸は幅24×奥行18×高さ34cm、約7kg、定格消費電力160W(50Hz)/190W(60Hz)。1時間あたりの電気代を約4.96円(50Hz)/約5.89円(60Hz)、1kWh=31円で算出、とまで明記している。ドレンホース(内径11mm)とキャスターが付属し、コンプレッサー式ゆえに室温が1〜2℃上がる場合がある、という注意書きまで自分から載せている。
- 条件別の除湿量表記 — カタログ値と実際の使用条件のギャップを、買う前に把握できる
- 幅24cmの小型ボディで7kg — 脱衣所と寝室を行き来させる運用に無理がない
- ドレンホース付属 — 排水口が近ければタンク運用から抜けられる
弱点も見えている。
- 対応畳数の記載がない。除湿量から見当をつけるしかなく、広い部屋には向かないと考えたほうがいい
- 電気代の目安は1kWh=31円という前提での計算値で、契約プランが違えば当然変わる
向いているのは、数字の出どころをきちんと確かめてから買いたい人。逆に、リビング全体を一気に除湿したい人の機械ではない。
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8位 アイリスオーヤマ AJ-C48A-W — 脱衣所とクローゼットの小さな専任

「コンパクトサイズなのに強力除湿」という一文から始まる商品ページを読んでいると、この機種が狙っている場所がはっきり見えてくる。リビング一室を制圧する機械ではなく、クローゼットや脱衣所という狭くて湿気がこもる場所の専任である。
メーカー公表のスペックでは、コンプレッサー式で1日最大4.8L除湿(60Hzのとき)。低騒音運転をうたい、置き場所としてリビング・寝室・クローゼット・脱衣所が例に挙げられている。除湿量4.8Lという数字は、今回のランキングでは中位だが、狭い空間なら十分に働く水準だ。
- 4.8L/日とコンパクトの両立 — 同じ除湿量帯のなかでは置き場所を選ばない
- 低騒音運転をうたっている — 脱衣所は寝室に近いことが多く、夜に回すなら効いてくる
- 用途として衣類乾燥・部屋干し・湿気取りを明示 — 目的がぶれない
一方で、情報が足りない部分もある。
- 対応畳数、タンク容量、本体サイズの数値が商品ページに見当たらない。設置前提を数字で詰められない
- 50Hz時の除湿量が書かれていない。東日本で使うなら4.8Lより下がると考えておくべきだ
向いているのは、狭い場所のカビと湿気を抑えたい人。広いLDKの部屋干しを任せる相手ではない。
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9位 山善 YDC-J03 — 6.6kgで寝室に持ち込める静けさ重視の一台

スペックの端々から「寝室で使ってくれ」という意思を感じる機種だ。6.6kgという重量と、操作部とランプが減光するおやすみ運転。夜中に青いランプが煌々と光る家電のうっとうしさを知っている人が設計している、と思った。
メーカー公表のスペックでは定格除湿能力3.0L・日(50Hz)/3.8L・日(60Hz)、除湿面積の目安は木造4畳・プレハブ6畳・鉄筋8畳(50Hz)、木造5畳・プレハブ7畳・鉄筋10畳(60Hz)。タンクは約1.7L、本体は25.3×18.5×34cm・6.6kg、消費電力110/120W。おやすみ運転は風量弱で湿度40%を保つ運転、切タイマーは1〜8時間を1時間単位で設定できると説明されている。
- おやすみ運転の中身が具体的 — 減光・風量弱・湿度40%維持と、何が起きるかまで書いてある
- 切タイマーが1〜8時間の1時間刻み — 今回の10機種でいちばん細かい
- 6.6kgと消費電力110/120W — 部屋を移動させながら使う運用に合う
期待しすぎてはいけない点もある。
- 木造4〜5畳という除湿面積の目安は、今回で最小クラス。リビングに置くと能力が足りない
- タンク1.7Lは小さい。3.8L/日で回せば一日に2回は捨てに行く計算になる
向いているのは、寝室やワンルームの湿気を静かに抑えたい人。部屋干しをまとめて乾かす主戦力には力不足である。
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10位 アイリスオーヤマ 除湿機 IJC-J56 — 「まず1台」の敷居を下げる入門機

10位に置いたが、除湿機を持っていない人が最初の1台として買う分には、これで湿気の可視化は十分に始められる。順位はあくまで「部屋干しの主役をどれに任せるか」という基準での話だ。
商品名の表記ではコンプレッサー式・14畳・除湿量2L。メーカー公表のスペックでは本体が幅約25×奥行約23×高さ約38.3cm・8.8kg、定格消費電力140W(50Hz)/165W(60Hz)、水タンクは約2Lで自動停止、電源コードは約1.9m。静音設計をうたっている。
- 幅25cmの小型ボディ — 洗面所の隙間や机の脇に収まるサイズ感である
- タンク約2Lで自動停止 — 満水であふれる心配がない基本の安全機能を備える
- 電源コード約1.9m — 今回の10機種では長い部類で、コンセントの位置に融通が利く
ただし、数字の読み方には注意がいる。
- 商品名は14畳と除湿量2Lを同時に掲げているが、この2つは釣り合っていない。広い部屋を短時間で、という使い方には向かない
- 2L/日は今回で最小。梅雨のピークに部屋干しを任せると、能力が追いつかない場面が出る
向いているのは、まず1台を試したい人や、寝室・脱衣所の湿気だけを抑えたい人。家族ぶんの洗濯物を毎日室内で乾かす家庭には、もう一段上が要る。
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選び方ガイド|除湿機で失敗しないための3つの分岐点
1. 方式 — 冬に使うかどうかで、ここはほぼ決まってしまう
除湿機の方式は大きく3つある。コンプレッサー式は空気を冷やして水を結露させる方式で、気温が高いほど効率がよい。デシカント式は乾燥剤で湿気を吸う方式で、低温でも能力が落ちにくい代わりに発熱する。ハイブリッド式は両方を積んで切り替える。
この原理の話は、今回の商品情報のなかにもきれいに顔を出していた。山善の2機種の商品ページには「高温時の除湿に強いコンプレッサー式除湿機」とはっきり書いてある。シャープ 除湿機 CV-J71の仕様表が明示するのは使用可能温度4〜38度という下限だ。そしてハイブリッドのシャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140だけが、衣類乾燥時間を梅雨時と冬季の両方で公表していた。冬の数字を出せる機種と、そもそも冬を想定していない機種の差がここに出るのだ。
したがって判断は単純である。梅雨と夏だけならコンプレッサー式で十分。冬の結露や低温時の部屋干しまで含めるなら、今回の10機種ではシャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140が唯一の答えになる。
2. 畳数 — カタログの数字は「木造」で読むと裏切られない
対応畳数の表記には、たいてい木造と鉄筋(またはコンクリート)の2つが並ぶ。山善 EDC-H601なら木造6〜7畳に対して鉄筋13〜14畳、コロナ 除湿機 CD-H1024なら木造13畳に対して鉄筋25畳。おおむね倍近い開きがある。
気密性が高い建物ほど外から湿気が入りにくいので、鉄筋の数字が大きくなるのは道理だ。ただ、鉄筋マンションでも窓を開ければ気密は消えるし、洗濯物という湿気の発生源を室内に持ち込むのが部屋干しである。だから僕は、迷ったら木造側の数字で見るのを勧める。能力が余っているぶんには短時間で運転が終わるだけだが、足りないと一日中回り続ける。
もうひとつ、50Hzと60Hzで数字が変わる点も忘れないでほしい。東日本は50Hz、西日本は60Hzだ。山善 YDC-J03のように木造4畳(50Hz)と木造5畳(60Hz)と併記されている場合、東日本の読者が見るべきは小さいほうである。
3. 排水と置き場所 — 満水ランプは想像より早く点く
意外に効いてくるのが、タンク容量と排水方式だ。今回の10機種でタンク容量は山善 YDC-J03の約1.7Lから、AEOCKY 鉄筋 木造 業務用コンプレッサー式除湿器の5.5Lまで幅があった。除湿量3.8L/日の機種にタンク1.7Lなら、単純計算で一日2回は水を捨てに行く。梅雨のピークにこれをやると、たいてい2週目で嫌になるのだ。
逃げ道は2つ。ひとつはタンクの大きい機種を選ぶことで、山善 EDC-H601の4.5Lはここに効く。もうひとつは連続排水で、アイリスオーヤマ IJC-R65は商品名に連続排水を掲げ、タンスのゲン 除湿機 衣類乾燥 小型はドレンホースを付属させている。
ただし連続排水は、排水口の近くに本体を置けることが前提になる。設置場所を洗濯機まわりに固定できるかどうかを先に決めてから、機種を選ぶ順番が正しい。……そこを決めずに買って、結局ずっと手で運んでいる人を、僕はけっこう知っている。
まとめ|迷ったらこの3台に絞る
10機種を仕様表ベースで並べ直した結論を書く。用途がはっきりしているなら、この3台のどれかで外さない。
総合1位 シャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140 — 梅雨から冬まで1台で完結させたいなら
冬季の衣類乾燥時間まで公表しているハイブリッド機。今回の10機種で通年運用に正面から答えられるのは、これだけだった。
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総合2位 コロナ 除湿機 CD-H1024 — 広めの部屋で部屋干しを回すなら
木造13畳・鉄筋25畳という表記は、今回の家庭向けコンプレッサー式で最大クラス。梅雨から夏の部屋干しを主戦場にするならここが素直だ。
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総合3位 山善 EDC-H601 — タンクを捨てに行く回数を減らしたいなら
定格6.0L/日(60Hz)に対してタンク4.5L。衣類モードのルーバーは2箇所で、送風方向は90度まで調節できる。部屋干しの定位置を作る運用に向く。
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除湿機選びで本当に効くのは、除湿量の大きさそのものではなく「自分の部屋の広さ」「冬に使うか」「水をどう捨てるか」の3点だ。ここを決めてから表に戻ると、10機種が3〜4機種まで一気に絞れる。逆にここを決めずにスペックだけ眺めていると、40L/日の業務用と2L/日の入門機が同じ画面に並ぶ地獄が続く。僕は続いた。
よくある質問
コンプレッサー式とハイブリッド式、結局どちらを買えばいい?
冬に使うかどうかで決まる。コンプレッサー式は気温が高いほど除湿効率がよい方式で、山善の商品ページにも「高温時の除湿に強い」と明記されている。梅雨と夏が主戦場なら、これで十分だ。冬の結露対策や低温時の部屋干しまで1台で賄いたいなら、今回の10機種ではハイブリッドのシャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140が唯一の選択肢だ。同機は衣類乾燥時間を梅雨時約64分・冬季約80分(2kg)と、両方まとめて公表している数少ない機種でもある。
対応畳数はどの数字を見ればいい?
木造側の数字を見るのが安全である。同じ機種でも木造と鉄筋で表記が倍近く変わり、たとえばコロナ 除湿機 CD-H1024は木造13畳・鉄筋25畳、山善 EDC-H601は木造6〜7畳・鉄筋13〜14畳とされている。さらに50Hz(東日本)と60Hz(西日本)でも数字が動くので、住んでいる地域の周波数側を読む。能力が余るぶんには運転時間が短く済むだけだが、足りないと一日中回り続けることになる。
部屋干しの生乾き臭は除湿機で対策できる?
乾燥までの時間を短くすることが基本で、機能面ではプラズマクラスター搭載機が選択肢になる。今回の10機種で該当するのは、シャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140とシャープ 除湿機 CV-J71の2台だ。ただしシャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140の商品ページでは、プラズマクラスターの適用床面積の目安は約12畳と、除湿可能面積(最大33畳)とは別に書かれている。消臭は部屋全体に届く前提ではない、と理解しておきたい。
タンクの水を捨てるのが面倒。連続排水は使うべき?
排水口の近くに設置できるなら使う価値が高い。今回の10機種で商品名に連続排水を掲げているのはアイリスオーヤマ IJC-R65、ドレンホース(内径11mm)が付属品として明記されているのはタンスのゲン 除湿機 衣類乾燥 小型である。タンク容量は山善 YDC-J03の約1.7Lから山善 EDC-H601の4.5Lまで開きがあり、除湿量3.8L/日でタンク1.7Lなら一日2回前後の手動排水になる計算だ。設置場所を洗濯機まわりに固定できるかを先に決めるといい。
電気代の目安はどれくらい?
商品ページに実額を書いている機種は少なく、書いてある場合も算出条件つきである。タンスのゲン 除湿機 衣類乾燥 小型は1時間あたり約4.96円(50Hz)/約5.89円(60Hz)、1kWh=31円で算出と明記している。AEOCKY 鉄筋 木造 業務用コンプレッサー式除湿器は衣類乾燥1回あたり約14円と記載していた。記載がない機種は定格消費電力(例: 山善 YDC-J03は110/120W、アイリスオーヤマ 除湿機 IJC-J56は140/165W)から概算できる。契約プランの単価で結果は変わるので、あくまで目安として扱いたい。
湿気は季節をまたいで居座るのに、除湿機のカタログは季節ごとの都合で書かれている。だからこそ、選ぶ側が「自分の部屋・自分の冬・自分の排水口」の3点を先に決めるしかない。今回の10機種でいえば、通年で1台に絞るならシャープ ハイブリッド除湿機 CV-RH140、部屋干しの主役ならコロナ 除湿機 CD-H1024、タンクの往復を減らすなら山善 EDC-H601。ここから始めれば、少なくとも「買ったのに乾かない」という一番つまらない失敗は避けられる。

