台風が近づくたび、うちは浴槽に水を張ってモバイルバッテリーを充電する。それで足りるのは半日で、二日目からは冷蔵庫の中身が心配になってくる。2019年の台風で千葉が長期停電したとき、家庭用の発電機がホームセンターから消えた、という話を覚えている人も多いはずだ。そこで候補に挙がるのがインバーター発電機なのだが、カタログを並べると定格出力も騒音の測り方もメーカーごとにバラバラで、同じ土俵に乗っていない。本記事は、ホンダ・ヤマハ・工進の公式仕様を1モデルずつ拾い直し、台風停電という条件で並べ替えた比較整理である。
- この記事の結論
- インバーター発電機 比較表10選
- インバーター発電機 おすすめランキング10選
- 1位 ホンダ EU18i — 家庭の停電対策に、ちょうどいい1.8kVA
- 2位 工進 GV-16i — 2台つなげば3kVA、防災枠の現実解
- 3位 ホンダ EU9i — 13.0kg、災害時に持って動かせる重さ
- 4位 ホンダ EU28iS(車輪あり) — タンク12.7L、給油に起きなくていい
- 5位 工進 GV-9i — 0.9kVA帯を安く押さえる一台
- 6位 工進 GV-28iF — 28kgで2.8kVA、高出力帯をひとりで動かす
- 7位 ヤマハ EF1600iS — 7m地点51.5dB、静けさの基準を作った一台
- 8位 ヤマハ EF900iS — 12.7kg、10機種で最も軽い
- 9位 ヤマハ EF2500i — 9Lタンクで13時間、オープン型の高出力
- 10位 ホンダ EU16i — 2019年に販売を終えた、EU18iの前身
- インバーター発電機の選び方 — 台風停電で後悔しない4つの軸
- よくある質問
- まとめ — 迷ったらこの組み合わせ
この記事の結論
家庭の停電対策なら定格1.6〜1.8kVA帯が基準線。並列運転と現行モデルであることを優先すると、ホンダ EU18i と工進 GV-16i が軸になる。ただしガソリン発電機は屋内・換気の悪い場所では絶対に使えない。
- 屋外専用が大前提:排気に一酸化炭素が含まれるため、屋内・車庫・ベランダの奥など換気の悪い場所での運転は工進が公式に禁止している
- 家庭の主力帯:ホンダ EU18i(1.8kVA)、工進 GV-16i(1.6kVA)。冷蔵庫と照明、スマホ充電を回す現実解
- 持ち出せる軽さ:ホンダ EU9i(13.0kg)、工進 GV-9i(14kg)。0.9kVAなので同時に使える家電は絞られる
- 高出力と長時間:ホンダ EU28iS(2.8kVA・タンク12.7L・1/4負荷で約17.3時間)
- 並列運転で倍にする:工進 GV-16i は2台接続で3kVA、GV-9i は2台で1.6kVA
- 今回の10機種のうち4機種はメーカー生産終了:流通在庫や中古で買える一方、部品供給の期限があるため7位以下に置いた
- 本記事は「なんでも比較.com」編集長の hikaku-man が各社の公式仕様ページを横断して調べ、数値を引用してまとめたものである
インバーター発電機 比較表10選
先に数字を並べる。注意してほしいのは騒音値の欄で、メーカーごとに測っているものが違う。ホンダが公開しているのは LWA(音響パワーレベル)という機械そのものの出す音のエネルギー量で、ヤマハと工進が併記している「7m地点の dB(A)」とは別の物差しだ。ホンダの90dBと工進の65dBを並べて「ホンダのほうが25dBうるさい」と読むのは誤りなので、欄の中に測定基準を書き添えた。価格は日々動くため表には入れていない。
| 順位 | 画像 | 商品名 | 価格 | 定格出力 | 騒音値(測定基準に注意) | 燃料タンク | 連続運転時間 | 販売状況 | 購入 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | ![]() |
ホンダ EU18i | – | 1.8kVA(単相100V/18.0A) | LWA 81〜90dB | 3.6L | 約3.0〜7.5h | 現行 |
372,000円〜Amazonで見る → 楽天で見る → Yahoo!で見る → |
| 2位 | ![]() |
工進 GV-16i | – | 1.6kVA(100V/16A) | 59〜65dB(A) | 4.2L | 約4.0〜10.5h | 現行 |
86,129円〜Amazonで見る → 楽天で見る → Yahoo!で見る → |
| 3位 | ![]() |
ホンダ EU9i | – | 900VA(単相100V/9.0A) | LWA 78〜86dB | 2.1L | 約3.2〜7.1h | 現行 |
73,000円〜Amazonで見る → 楽天で見る → Yahoo!で見る → |
| 4位 | ![]() |
ホンダ EU28iS(車輪あり) | – | 2.8kVA(単相100V/28.0A) | LWA 84〜90dB | 12.7L | 約7.0〜17.3h | 現行 |
297,000円〜Amazonで見る → 楽天で見る → Yahoo!で見る → |
| 5位 | ![]() |
工進 GV-9i | – | 0.9kVA(100V/9A) | 61〜67dB(A) | 2.6L | 約3.7〜7.9h | 現行 |
51,894円〜Amazonで見る → 楽天で見る → Yahoo!で見る → |
| 6位 | ![]() |
工進 GV-28iF | – | 2.8kVA(100V/28A) | 64.0〜72.0dB(A) | 9.3L | 約5.7〜16.1h | 現行 |
99,023円〜Amazonで見る → 楽天で見る → Yahoo!で見る → |
| 7位 | ![]() |
ヤマハ EF1600iS | – | 1.6kVA(50Hz/60Hz) | 7m地点 51.5〜61dB(A)/LwA 89dB | 4.2L | 約4.2〜10.5h | 生産終了 |
120,009円〜Amazonで見る → 楽天で見る → Yahoo!で見る → |
| 8位 | ![]() |
ヤマハ EF900iS | – | 0.9kVA(50Hz/60Hz) | 7m地点 48.5〜60.5dB(A)/LwA 86dB | 2.5L | 約4.1〜11.9h | 生産終了 |
85,000円〜Amazonで見る → 楽天で見る → Yahoo!で見る → |
| 9位 | ![]() |
ヤマハ EF2500i | – | 2.5kVA(50Hz/60Hz) | 7m地点 65〜68dB(A)/LwA 94dB | 9.0L | 約6.1〜13.2h | 生産終了 |
107,800円〜Amazonで見る → 楽天で見る → Yahoo!で見る → |
| 10位 | ![]() |
ホンダ EU16i | – | 1.6kVA | 公式ページに数値の記載なし | 3.6L | 約3.4〜8.1h | 2019年3月販売終了 |
149,800円〜Amazonで見る → 楽天で見る → Yahoo!で見る → |
インバーター発電機 おすすめランキング10選
1位 ホンダ EU18i — 家庭の停電対策に、ちょうどいい1.8kVA

ホンダの現行ハンディータイプ。公式仕様は定格出力1.8kVA(単相100V/18.0A)、乾燥質量21.1kg、燃料タンク3.6L、エンジン排気量121cm³。連続運転可能時間は定格負荷で約3.0時間、1/4負荷(エコスロットル作動時)で約7.5時間とされている。搭載機能の一覧には並列運転・周波数切替・直流出力・防音が並ぶ。
停電対策として見たとき、1.8kVAという数字は「冷蔵庫と照明と通信機器を同時に回す」現実的な線に乗っている。家電の消費電力は定格だけでなく起動時に跳ね上がるものがあり、ホンダは120ccエンジンで起動電力の大きな機器にも対応すると説明している。片手で持てるサイズに収めたぶん、玄関先や庭先に出して回す運用がしやすい。
弱点はタンク3.6Lという容量で、定格負荷なら約3時間で給油が必要になる。長期停電を見据えるなら携行缶の備蓄とセットで考えることになるし、ガソリンの保管には消防法上の制約がつく。この一台だけで数日を乗り切る前提を立てると、給油作業がそのまま負担として返ってくる。
372,000円〜
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2位 工進 GV-16i — 2台つなげば3kVA、防災枠の現実解

京都の工進が出す現行モデル。公式仕様は定格出力1.6kVA、50/60Hz切替式、燃料タンク4.2L、製品重量22kg、騒音値59〜65dB(A)、空冷4ストロークガソリンエンジン79.7cm³。連続運転時間は定格で4.0時間、1/4負荷のエコモードで10.5時間と記載されている。
この機種の効きどころは並列時の定格出力3kVA(2台接続時)という設計だ。最初は1台で備え、足りないとわかった時点でもう1台足して倍にできる。防災用途は「どれだけ必要か」を事前に確定しづらいので、後から積み増せる構造はそれ自体が保険になる。USBアダプターが付属し、アース付コンセント2口と12Vシガーソケットを備える点も、家庭の停電では素直に使いやすい。
注意したいのは重量22kgで、1.6kVA帯としては軽い部類ではない。始動はリコイルスターター方式なのでロープを引く力も要る。工進の製品ページには屋内での使用はできない旨が明記されており、これは本機に限らずガソリン発電機すべてに共通する制約だ。
86,129円〜
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3位 ホンダ EU9i — 13.0kg、災害時に持って動かせる重さ

ホンダのインバーター搭載発電機として最軽量に位置づけられるモデル。公式仕様は定格出力900VA、乾燥質量13.0kg、燃料タンク2.1L、エンジン排気量49.4cm³で、連続運転は定格負荷で約3.2時間、1/4負荷で約7.1時間。並列運転と周波数切替にも対応している。
13.0kgという数字は、大人ひとりが片手で階段を上り下りできる境界線あたりにある。停電した実家に持っていく、マンションの駐輪場まで下ろして回す、といった動かし方が想定できるのは0.9kVA帯の強みだ。キャンプや車中泊と防災を兼用するなら、出番が年に数回では終わらない。
ただし900VAで動かせる家電は限られる。ドライヤーや電子レンジのような高出力機器は単独でも超えてしまうので、冷蔵庫・照明・スマホ充電・扇風機あたりを回す前提で選ぶことになる。タンク2.1Lは10機種中で最小で、長時間運転には給油の手間が比例して増える。
73,000円〜
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4位 ホンダ EU28iS(車輪あり) — タンク12.7L、給油に起きなくていい

セルスターターを備えたハイパワーモデル。公式仕様は定格出力2.8kVA(単相100V/28.0A)、乾燥質量61.2kg、燃料タンク12.7L、エンジン排気量196cm³。連続運転可能時間は定格負荷で約7.0時間、1/4負荷では約17.3時間に達する。車輪なし仕様も別途用意されている。
長期停電を想定したときに効くのは出力よりタンク容量だと僕は思う。1/4負荷で17時間持つなら、夜のうちに給油のために起きる必要がない。2.8kVAあれば冷蔵庫を回しながら電子レンジを使う、といった同時稼働にも余裕が出る。セルスターターなのでロープを引く必要がなく、力の要る始動作業から解放される点も高齢の家族がいる家庭では大きい。
代償は61.2kgという重量だ。車輪付きとはいえ段差や砂利では一人で扱いきれず、置き場所を決めたらほぼ動かせないと考えたほうがいい。ホイールストッパーは別売りとメーカーが注記している点も、傾斜地に置くなら見落とせない。価格帯も今回の10機種で最上位になる。
297,000円〜
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5位 工進 GV-9i — 0.9kVA帯を安く押さえる一台

GV-16iの弟分にあたる現行機。公式仕様は定格出力0.9kVA、50/60Hz切替式、燃料タンク2.6L、製品重量14kg、騒音値61〜67dB(A)、空冷4ストローク60cm³。連続運転は定格で3.7時間、1/4負荷のエコモードで7.9時間とされている。
並列時の定格出力は2台接続で1.6kVAとなっており、上のGV-16i一台と同じ帯域に届く。まず1台を防災備蓄として置き、必要になったら買い足すという段取りが組める。USBアダプター付属でType-Aが2口、12Vシガーソケットも備えるので、スマホやモバイルバッテリーの充電まわりは追加機材なしで足りる。
騒音値61〜67dB(A)は今回の10機種の中では高めの水準にある。住宅密集地で夜間に回すなら、隣家との距離や窓の位置を先に確認しておきたい。重量14kgはホンダ EU9i の13.0kgより1kg重く、タンクは2.6Lとわずかに大きい。同じ0.9kVA帯でも、この差をどう見るかで選択が分かれる。
51,894円〜
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6位 工進 GV-28iF — 28kgで2.8kVA、高出力帯をひとりで動かす

工進の現行オープン型。公式仕様は定格出力2.8kVA、50/60Hz切替式、燃料タンク9.3L、製品重量28.0kg、騒音値64.0〜72.0dB(A)、空冷4ストローク185cm³。連続運転時間は定格で5.7時間、1/4負荷のエコモードで16.1時間。並列時の定格出力は2台接続で5.4kVAと、今回の10機種で最も高い。
この機種の価値は2.8kVAを28.0kgに収めた点にある。同じ出力帯のホンダ EU28iS は61.2kgで、車輪があっても実質的に据え置きになる。28kgなら大人ひとりで持ち上げて移動でき、停電した家族の家へ車で運ぶといった使い方が現実に入ってくる。オイル警告ランプ・燃料残量計・電力使用目安の表示を備え、USBアダプターも付属する。
代わりに諦めているのが静粛性だ。オープン型で防音ケースを持たないため、騒音値は64.0〜72.0dB(A)と今回の中で最も高い部類になる。住宅密集地の夜間運転には向かず、戸建てで隣家と距離が取れる環境向きだ。使用環境温度は-5〜+40℃とされ、高温時は出力が低下する場合があるとメーカーが注記している。
99,023円〜
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ここから下の4機種はメーカーが生産・販売を終了している。流通在庫や中古として入手できる状態にあるが、消耗部品の供給には期限があり、メーカー保証も新品在庫でなければ付かない。静粛性や仕様そのものは今でも通用するので、価格と部品供給を確認したうえで選ぶ選択肢として残した。
7位 ヤマハ EF1600iS — 7m地点51.5dB、静けさの基準を作った一台

ヤマハの防音型インバータ発電機。公式仕様は定格出力1.6kVA(50Hz/60Hz)、乾燥重量20kg、燃料タンク4.2L、総排気量79cm³、直流12V-8A付。連続運転時間は1/4負荷から定格負荷で約10.5〜4.2時間。騒音レベルは7m地点で51.5〜61dB(A)、LwAでは89dBと、両方の基準が併記されている。
7m地点の51.5dB(A)という数字は、今回調べた中でも低い部類に入る。エコノミーコントロールを入れた軽負荷時の値なので常時この静けさではないが、住宅地で夜通し回す前提なら効いてくる数値だ。メーカーページでは並列使用による高出力化にも触れられている。20kgという重量も1.6kVA帯としては軽い。
最大の注意点は生産終了であることだ。新品の流通在庫はいずれ尽きるし、中古で買うならキャブレターの状態と始動性を実機で確認したい。長期保管されたガソリン機は燃料系の詰まりが定番のトラブルで、ここを直す費用まで含めると現行機との価格差が消えることもある。
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8位 ヤマハ EF900iS — 12.7kg、10機種で最も軽い

0.9kVAの防音型。公式仕様は定格出力0.9kVA(50Hz/60Hz)、乾燥重量12.7kg、燃料タンク2.5L、全長450×全幅240×全高380mm。連続運転時間は1/4負荷から定格負荷で約11.9〜4.1時間、騒音レベルは7m地点で48.5〜60.5dB(A)、LwAで86dBと記載されている。
12.7kgは今回の10機種で最軽量にあたる。しかも1/4負荷なら11.9時間動くので、軽さと運転時間を両立している数少ない一台だ。7m地点48.5dB(A)という下限値も、同じ0.9kVA帯の工進 GV-9i(61〜67dB(A))と比べると別物に見える。ただし測定条件が同一かどうかまでは各社の記載からは読み取れない。
こちらも生産終了モデルである。同じ0.9kVAで現行品を選ぶならホンダ EU9i か工進 GV-9i になり、部品供給と保証を重視するならそちらが素直だ。中古相場が現行機を下回っているとき、静粛性と軽さのために割り切る、という買い方になる。
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9位 ヤマハ EF2500i — 9Lタンクで13時間、オープン型の高出力

2.5kVAのオープン型インバータ発電機。公式仕様は定格出力2.5kVA(50Hz/60Hz)、乾燥重量29kg、燃料タンク9.0L、総排気量171cm³、25Aコンセント付。連続運転時間は1/4負荷から定格負荷で約13.2〜6.1時間、騒音レベルは7m地点で65〜68dB(A)、LwAで94dBとされている。
2.5kVAを29kgに収めている点がこの機種の性格を表している。同じ高出力帯のホンダ EU28iS が61.2kgであることを踏まえると、大人ひとりで持ち上げられる範囲に踏みとどまっている。9Lタンクで軽負荷13.2時間という組み合わせは、停電が一晩を超える場面で効く。
オープン型なので防音ケースを持たず、騒音値も7m地点で65〜68dB(A)と本記事の防音型より高い。住宅密集地での夜間運転には向かず、屋外作業や広い敷地での使用を想定した設計だ。生産終了である点も含め、静けさを求める人の選択肢ではない。
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10位 ホンダ EU16i — 2019年に販売を終えた、EU18iの前身

ホンダの公式サイトに2019年3月販売終了モデルとして残っている一台。掲載仕様は定格出力1.6kVA、連続運転可能時間 約8.1〜3.4時間(1/4負荷〜定格負荷)、燃料タンク3.6L、乾燥質量20.7kg。搭載機能には並列運転・エコスロットル・周波数切替・直流出力・防音が含まれる。
乾燥質量20.7kgは現行のEU18iより0.4kg軽く、タンク容量は同じ3.6L。出力が1.6kVAと0.2kVA低いぶん、1/4負荷での連続運転が約8.1時間とEU18iの約7.5時間を上回る。数字だけ見れば、家庭の停電対策として不足はない世代だ。
それでも10位に置いたのは、販売終了から時間が経っているためだ。ホンダのページ自体が「この情報は2019年3月現在のものです」と断っており、掲載価格も当時の消費税8%基準のまま残っている。中古で買うなら消耗部品の入手可否をホンダの販売店に確認してからにしたい。実質的な後継はEU18iで、新規に買うならそちらを見たほうが早い。
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インバーター発電機の選び方 — 台風停電で後悔しない4つの軸
0. 屋内で回さない、が最初の条件
選び方の話に入る前に、これだけは先に書いておきたい。工進は製品ページに「屋内での使用はできません」と明記し、排気に一酸化炭素が多く含まれるため屋内や換気の悪い場所での使用は中毒の恐れがあり大変危険だ、と説明している。これはメーカーや機種を問わずガソリン発電機に共通する制約だ。台風のさなかは雨風を避けたくなるが、玄関の中・車庫・締め切ったベランダ・窓際で回すのは避ける。屋根のある屋外で、開口部から離れた風通しのよい場所に置く。この条件を満たせる場所が自宅にあるかどうかが、実は機種選び以前の分かれ道になる。
1. 定格出力で「同時に何が使えるか」が決まる
今回の10機種は0.9kVAから2.8kVAまで3倍以上の幅がある。家庭の停電対策で基準になるのは1.6〜1.8kVA帯で、冷蔵庫・照明・通信機器・スマホ充電をまとめて回せる線がこのあたりだ。0.9kVA帯(ホンダ EU9i、工進 GV-9i、ヤマハ EF900iS)は軽くて持ち出せる代わりに、消費電力の大きい家電は1つ動かすだけで上限に近づく。2.5〜2.8kVA帯は電子レンジのような機器を併用できるが、重量と価格が跳ね上がる。
注意したいのは、家電には定格消費電力より大きな起動電力が必要なものがあることだ。モーターを持つ機器がこれにあたり、冷蔵庫やポンプが該当する。カタログの定格ぎりぎりで組むと、起動の瞬間に落ちる。使いたい家電の消費電力を合計したうえで、余裕を見て一段上を選ぶほうが安全だ。
2. 騒音値は「何を測った数字か」を確認してから比べる
ここが今回いちばん厄介だった。ホンダが公開しているのはLWA(音響パワーレベル)で、機械が出す音のエネルギー量そのものを表す。ヤマハと工進が併記しているのは7m地点のdB(A)で、離れた場所での聞こえ方に近い。同じ「dB」と書いてあっても指しているものが違うので、ホンダの90dBと工進の65dBを直接比べることはできない。
7m地点の数値どうしなら比較できる。ヤマハ EF900iS が48.5〜60.5dB(A)、EF1600iS が51.5〜61dB(A)、工進 GV-9i が61〜67dB(A)、GV-16i が59〜65dB(A)、ヤマハ EF2500i が65〜68dB(A)。いずれも下限値は軽負荷時(エコモード作動時)の値で、定格負荷をかければ上限側に近づく。集合住宅や住宅密集地で夜間に回すなら、上限値のほうを基準に考えたい。
3. 燃料タンクと連続運転時間は「給油に何回起きるか」で読む
タンク容量は2.1L(ホンダ EU9i)から12.7L(ホンダ EU28iS)まで6倍の開きがある。連続運転時間は定格負荷と1/4負荷で倍以上変わるため、カタログの長いほうの数字はエコモードの値だと理解して見る必要がある。定格負荷で回すと、EU18iが約3.0時間、GV-16iが4.0時間、EU28iSでも約7.0時間で給油になる。
長期停電を想定するなら、ガソリンの備蓄計画とセットで考えることになる。携行缶での保管には消防法上の数量制限があり、ガソリンスタンドでの購入時には本人確認と使用目的の確認が行われる。台風接近の直前は品切れも起きるので、タンク容量の大きい機種を選ぶか、事前の備蓄を組むかの二択になる。
4. 並列運転を使えば、後から出力を足せる
同じ機種を2台つないで出力を上げる機能を、ホンダは「並列運転」、工進は「並列時定格出力」として公開している。工進 GV-16i は2台接続で3kVA、GV-9i は2台で1.6kVA、GV-28iF は2台で5.4kVA。ホンダの EU18i・EU9i・EU28iS・EU16i はいずれも搭載機能一覧に並列運転が含まれている。
防災用途は必要量を事前に確定しづらいので、この後から積み増せる構造は選定の保険になる。まず1台で備え、実際の停電で足りないとわかった時点で買い足す。ただし並列運転には専用のケーブルやキットが必要になる機種があるので、購入前に何が別売りかを販売店に確認しておきたい。
よくある質問
Q. インバーター発電機と従来型(非インバーター)は何が違うのか?
A. 出力する電気の波形と安定性が違う。インバーター式は一度直流に変換してから交流を作り直すため、電圧と周波数が安定した正弦波を出せる。今回の10機種はヤマハが電圧変動率3%以下と公開しているように、精密機器を含む家電を想定した品質になっている。従来型は構造が単純で価格を抑えやすい一方、電子制御を含む機器には向かない場合がある。
Q. 並列運転は必ずできるのか?
A. 機種によって異なる。工進はGV-16iで3kVA(2台接続時)、GV-9iで1.6kVA、GV-28iFで5.4kVAと並列時の定格出力を公式に明記している。ホンダはEU18i・EU9i・EU28iS・EU16iの搭載機能一覧に並列運転を含めている。ただし異なる機種どうしをつなぐことは想定されておらず、専用ケーブルが別売りの場合もあるため、購入前に確認が必要だ。
Q. 防災用に買って普段使わない場合、どう保管すればいいか?
A. ガソリンを入れたまま長期保管すると、燃料が劣化してキャブレターの詰まりを起こす。これが「いざ停電というときに始動しない」の最大の原因だ。数か月に一度は実際に始動させて動作を確認し、長期保管する場合は燃料を抜くか、取扱説明書の指示に従って処置する。始動確認は当然ながら屋外で行う。
Q. 集合住宅のベランダで使えるか?
A. 使えないと考えたほうがいい。排気の問題に加え、ベランダは構造上、上下階や隣戸の開口部に排気と騒音が回り込む。工進が明記している「換気が悪い場所」にベランダは該当しうる。加えて管理規約で火気やガソリンの持ち込みを禁じている物件も多い。集合住宅ならポータブル電源(バッテリー式)のほうが現実的な選択肢になる。
Q. メンテナンスは何が必要か?
A. 4サイクルエンジンなのでエンジンオイルの管理が要る。工進はGV-16iで0.38L、GV-9iで0.31L、GV-28iFで0.55Lとオイル容量を公開しており、いずれもAPI分類SE級以上のSAE 10W-30を指定している。ヤマハも同等級を指定する。このほか点火プラグとエアクリーナーが消耗品にあたり、工進は品番まで公開している。生産終了モデルを中古で買う場合は、これらの部品が入手できるかを先に確認したい。
まとめ — 迷ったらこの組み合わせ
台風停電に備えて一台だけ置くなら、まずホンダ EU18i。定格1.8kVAは冷蔵庫と照明と通信機器を同時に回す現実的な線に乗っていて、現行モデルなので部品供給と保証の心配もない。予算を抑えつつ同じ帯域を押さえたいなら工進 GV-16iで、2台接続時3kVAという並列仕様が「後から足す」余地を残してくれる。
停電した実家に持っていく、車に積んで移動する、といった動かし方をするならホンダ EU9iの13.0kgが効く。ただし900VAで回せる家電は限られるので、冷蔵庫・照明・充電に絞る前提で選びたい。長期停電で給油の回数を減らしたいなら、タンク12.7Lのホンダ EU28iS が候補になるが、61.2kgという重量は置き場所を先に決める必要がある。
本記事の数値はすべて各メーカーの公式仕様ページからの引用である。騒音値については、ホンダがLWA、ヤマハと工進が7m地点のdB(A)を主に公開しており、測定基準が異なる点に注意してほしい。また今回の10機種のうちヤマハの3機種とホンダ EU16i の計4機種はメーカーが生産・販売を終了している。仕様と在庫は変わることがあるため、購入前に各販売ページとメーカーサイトで最終確認をお願いしたい。
最後にもう一度だけ書いておく。ガソリン発電機は屋内・換気の悪い場所では使えない。置ける場所があるかを先に確かめてから、機種を選んでほしい。
372,000円〜
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86,129円〜
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73,000円〜

