【2026年版】アコースティックギター初心者セット比較10選|秋から始める大人の趣味時間

【2026年版】アコースティックギター初心者セット比較10選|秋から始める大人の趣味時間 ガジェット・暮らし
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アコースティックギターとは、電気増幅なしで木の箱の共鳴だけで鳴る生ギターのことである。夜が長くなってくると、なぜか急に楽器を触りたくなる。僕(hikaku-man・30代の現役ITコンサル)も秋になるたび「今年こそ弾き語りを」と検索窓に「アコギ 初心者セット」と打ち込んでは、モデル名の多さに撃沈してきた。というわけで、1〜5万円で買える初心者セットを10本、公式スペックと販売店の掲載情報、購入者レビューを突き合わせて整理した。先に結論を言ってしまうと、迷ったらYAMAHA FG820、体格や置き場所が気になるならYAMAHA FS820、国産の弾き心地に振るならMorris F-020。ここから外れる人だけ、残り7本を読めばいい。

  • 入門アコギの分岐点はトップ材が単板か合板か。1〜5万円帯はここで音の伸びがはっきり変わる
  • 総合力ならYAMAHA FG820(スプルース単板トップ・実売4万前後のセット)が2026年も基準機
  • ボディが大きいと感じるならYAMAHA FS820Taylor Baby Taylor BT2の小型ボディが現実解
  • 1万円台のSepia Crue W-50Legend WG-15は「続くか分からない」段階の保険として合理的
  • アンプにつなぐ予定があるなら、ピックアップ内蔵はMartin LX1Eだけ。他は後付けが前提
  1. アコースティックギター初心者セット比較一覧表
  2. 選び方 — 木の板を買うのか、続く仕組みを買うのか
    1. 1. トップ材の「単板 vs 合板」が、この価格帯で一番デカい分かれ道
    2. 2. ボディはデカいほど正義、ではない。部屋と体格の話である
    3. 3. 「初心者セット」の価値は付属品の数ではなく、届いた日に鳴るかどうか
    4. 4. エレアコが必要になるのは、たいてい買ってから半年後
  3. 本気でおすすめできるアコースティックギター初心者セットランキング
    1. 1位 YAMAHA FG820 初心者セット — 議論が終わってしまう基準機
    2. 2位 YAMAHA FS820 初心者セット — 「デカい」で挫折する未来を先に潰す
    3. 3位 Morris F-020 初心者セット — 国産名門の入口が、意外と手前にある
    4. 4位 HEADWAY HF-25 初心者セット — OMサイズという中間解の存在感
    5. 5位 Fender FA-125 Dreadnought Pack — ヘッドのロゴで練習量が変わる、という説
    6. 6位 Taylor Baby Taylor BT2 — ソファの横に置いておける本物
    7. 7位 Martin LX1E Little Martin — 予算を2万円足すと、看板と電気が付いてくる
    8. 8位 Epiphone DR-100 初心者セット — 2万円台で「ちゃんとしたブランド」に触れる
    9. 9位 Legend WG-15 初心者セット — アリア監修という安心の1万円台
    10. 10位 Sepia Crue W-50/BS 初心者12点セット — 1.2万円で「続くか」を実験する
  4. まとめ — 迷ったらこの3本に絞っていい
  5. よくある質問
    1. アコースティックギターの初心者セットは、いくらの予算を見ればいい?
    2. 初心者セットと本体単体、どちらを買うべき?
    3. ドレッドノートと小型ボディ、どちらを選べばいい?
    4. 最初からエレアコ(ピックアップ内蔵)を選ぶ必要はある?
    5. 届いたらまず何をすればいい?
    6. 同じカテゴリの比較記事

アコースティックギター初心者セット比較一覧表

まず10本を1枚に並べる。価格は2026年8月時点の実売目安で、セット内容や為替で普通に上下する。ボディ形状と「セットに何が入るか」で、届いた日にどこまで弾けるかが決まるのが地味に効いてくる。

順位 製品名 価格帯(実売目安) ボディ形状 初心者セット内容 エレアコ対応 リンク
1位 YAMAHA FG820 初心者セット 約4万円 ドレッドノート ケース・チューナー・カポ・替え弦・ピック・スタンド等(店舗により11〜18点) 非搭載(FGX820Cが内蔵版)

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2位 YAMAHA FS820 初心者セット 約4万円 コンサート(小ぶり) ケース・チューナー・カポ・替え弦・ピック・スタンド等 非搭載(FSX820Cが内蔵版)

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3位 Morris F-020 初心者セット 約5万円 フォーク(ショートスケール628mm) 18点セットの取り扱いが中心(スタンド・教則付き) 非搭載

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4位 HEADWAY HF-25 初心者セット 約4.5万円 OMサイズ ギグバッグ・チューナー・替え弦ほか(店舗により変動) 非搭載

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5位 Fender FA-125 Dreadnought Pack 約3.5万円 ドレッドノート ギグバッグ・ストラップ・ピック・チューナー・替え弦+Fender Play体験 非搭載(FA-125CEが内蔵版)

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6位 Taylor Baby Taylor BT2 約5万円 3/4サイズ・トラベル ギグバッグ標準付属(小物は別売のことが多い) 非搭載(BT2eが内蔵版)

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7位 Martin LX1E Little Martin 約7万円(本記事の価格帯超) 小型モダンボディ(スケール584mm) ギグバッグ標準付属 内蔵(Fishman Sonitone)

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8位 Epiphone DR-100 初心者セット 約2.5万円 ドレッドノート ケース・チューナー・ピック・替え弦等(店舗により変動) 非搭載

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9位 Legend WG-15 初心者セット 約1.5万円 ウェスタン(ドレッドノート) 11〜16点セットが主流(スタンド・教則DVD等) 非搭載

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10位 Sepia Crue W-50/BS 初心者12点セット 約1.2万円 ドレッドノート 12点(ケース・チューナー・カポ・ストラップ・替え弦ほか) 非搭載

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選び方 — 木の板を買うのか、続く仕組みを買うのか

1. トップ材の「単板 vs 合板」が、この価格帯で一番デカい分かれ道

アコギの音は、表面板(トップ)が空気を押す量でだいたい決まる。単板は一枚板、合板は薄い板を接着して積層したもので、公式スペック表では「Solid Spruce」「Spruce Laminated」と書き分けられている。単板は薄く軽く作れるぶんよく振動し、弾き込むほど鳴りが開くと言われる。合板は湿度や乾燥に強く、価格を大きく下げられる。

1〜5万円帯で単板トップに届くのは、10本中でもYAMAHA FG820・FS820、Morris F-020、Taylor Baby Taylor BT2、Martin LX1Eくらいである。残りは合板トップで、そのぶん1万円台から手が出る。ここで「単板じゃないとダメ」と言い切るつもりはない。ただ、レビューを読み込んでいると、合板機から単板機に乗り換えた人の第一声がほぼ「音が大きい」で揃うのは、さすがに偶然ではないと思っている。

2. ボディはデカいほど正義、ではない。部屋と体格の話である

ドレッドノートは1930年代のMartinが広めた大型ボディで、低音の量と音量が出る。弾き語りでジャカジャカやるならこれが基準になる。一方、コンサートやOM、フォークサイズと呼ばれる中型は、抱えたときの圧迫感が明確に少なく、座って弾く時間が長い人ほど効いてくる。

ここは体格差より「設置場所」で決まる、というのが調べていて一番腑に落ちた点だった。ギターは押し入れにしまうと二度と出てこない。スタンドに立てて視界に入れておける空間があるかどうかが、続くかどうかを決める。ワンルームに1.4mのドレッドノートを置くと、たいてい生活動線と喧嘩する。壁にぶつけて凹ませてから気づくのは、いくらなんでも遅い。

3. 「初心者セット」の価値は付属品の数ではなく、届いた日に鳴るかどうか

セット品は12点だ18点だと数を競うが、正直に言えば中身の半分は消耗品と保管用品である。実用上ほぼ必須なのはクリップチューナー、ソフトケース、替え弦、ピック、そしてスタンド。カポは1曲目に必要になることが多いので、あるとありがたい。逆に、教則DVDやピックケースの点数は判断材料にしなくていい。

効くのは付属品より販売店の「検品後発送」表記のほうだ。1〜2万円台の量販モデルは、弦高(弦と指板の距離)が高すぎて押さえられない個体が混ざる。EbiSoundのように出荷前調整を明示している店の商品ページと、単に箱を送る店の商品ページを見比べると、同じモデルでも価格差の理由が読める。楽器店で買う意味がまだ残っているのは、この一点である。

4. エレアコが必要になるのは、たいてい買ってから半年後

エレアコとは、ピックアップ(振動を電気信号に変える装置)を内蔵し、アンプやPAにつなげるアコギのこと。今回の10本で標準内蔵はMartin LX1Eだけで、YAMAHAならFGX820C/FSX820C、FenderならFA-125CE、TaylorならBT2eと、内蔵版が別型番で用意されているモデルが多い。

人前で弾く予定が具体的にあるなら最初から内蔵版を選ぶほうが安い。予定がないなら後回しでいい。後付けのサウンドホール用ピックアップは1万円前後から選べるし、宅録だけならコンデンサーマイク1本のほうが素直に録れる。……とはいえ、買った直後に「録ってみたい」と思う確率は体感でかなり高い。知らんけど。

本気でおすすめできるアコースティックギター初心者セットランキング

1位 YAMAHA FG820 初心者セット — 議論が終わってしまう基準機

1966年のFG180から続くYAMAHA FGシリーズの現行スタンダード。スプルース単板トップにマホガニー系のバック&サイド、ナット幅43mm、スケール650mmのドレッドノートという構成で、公式スペック上は上位機と同じスキャロップドXブレーシング系の設計思想を採る。2016年のFG800世代で内部構造が刷新され、価格帯に対する音量と低音の押し出しが一段変わったと評価された系譜にある。

初心者セットの実売はおよそ4万円。本体単体だと3万円前後で見つかるので、差額でチューナーやケースを揃える計算になり、単品で買い集めるより安く済むことが多い。レビューを読み込んでいて印象的なのは「10年ぶりに再開して買ったが、昔の入門機と別物」という趣旨の声の多さで、これは単板トップと現行ブレーシングの組み合わせが効いていると考えるのが自然である。

良いところは3つ。中古市場が厚く手放すときに値が付きやすいこと、パーツやリペアの相談がどの楽器店でも通ること、そして情報量が圧倒的で「FG820 弦高」と検索すれば先人の記録が山ほど出てくること。微妙なところは、ドレッドノートなので単純にデカいことと、良くも悪くも人と被ること。ライブハウスで隣の出演者と同じギターだった、みたいな事故は普通に起きる。

迷った時間をそのまま練習に回したい人には、これ以上考える必要のない選択肢だ。

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2位 YAMAHA FS820 初心者セット — 「デカい」で挫折する未来を先に潰す

FG820の兄弟機で、ボディをコンサートサイズに縮めた小ぶりモデル。トップはスプルース単板、ナット幅43mm、スケール650mmと、鳴らす部分の設計思想はFGと共通で、変わるのは箱の容積である。低音の量と最大音量はFG820に譲るが、中高音の粒立ちと分離はむしろFSのほうが好みだという声が一定数ある。

この2本の選択は「どちらが良いか」ではなく「どちらが手元に置き続けられるか」の問題だと思っている。抱えたときの右腕の角度、机の横に立てたときの占有面積、この2つで生活の中の摩擦が変わる。指弾き中心・宅録中心・部屋が広くない、のどれか1つでも当てはまるならFS820を先に試す価値がある。

良いところは、小型でも単板トップなので音痩せしないこと、FGと同価格帯で選択肢として並ぶこと、そして座り弾きの姿勢が安定して練習時間が伸びやすいこと。微妙なところは、バンド内で生音を通したい場面ではFGに負けること、店頭在庫がFGより薄い店があること。ストロークで爆音を出したい前提の人は素直にFG820でいい。

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3位 Morris F-020 初心者セット — 国産名門の入口が、意外と手前にある

「モーリスを持てばスーパーになれる」のキャッチコピーで知られる長野の老舗、モリス楽器の入門ライン。スプルース単板トップにサペリのバック&サイド、指板とブリッジはウォルナット、ナット幅43mm、スケールは628mmのショートスケールという構成で、ナット・サドルには樹脂より硬質なNUBONE系素材が使われている。

注目すべきは628mmという弦長である。650mmのドレッドノートより弦の張力が下がるぶん、押さえるのに必要な力が明確に軽い。Fコードで手首が死ぬ最初の1ヶ月を、物理で緩和しにいく設計だと解釈している。指が短い、握力に自信がない、久々すぎて指先の皮が薄い。どれもショートスケールで軽減できる要素だ。

良いところは、国内ブランドゆえに調整やリペアの窓口が明快なこと、18点セットの流通が多く追加購入が少なく済むこと、単板トップで長く使えること。微妙なところは、実売5万円前後とこの記事の上限に近いこと、そしてヤマハほど中古市場が厚くないので売却時の換金性は一歩落ちること。とはいえ、売る前提で楽器を買う人はあまりいない。

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4位 HEADWAY HF-25 初心者セット — OMサイズという中間解の存在感

長野・松本のディバイザーが展開するHeadwayの入門ライン「UNIVERSEシリーズ」。公式スペックはスプルース合板トップ、アガチス合板のバック&サイド、ナトーネック、パーフェロー指板、スケール628mm、ナット幅43mmで、ボディはドレッドノートとフォークの中間にあたるOMサイズ。合板トップなので音量の絶対値では単板機に譲るが、低音から高音までのバランスの良さがカタログでも実店舗の説明でも一貫して推される。

この1本の価値は木材スペックより、ブランドが持つ調整文化のほうにあると見ている。Headwayは上位ラインで国内工房の手仕事を売りにしており、入門機であっても取扱店の説明が具体的だ。「入門機として買い、経験者のサブ機としても残る」という売り文句は、しばしば誇張になりがちだが、OMサイズという汎用性の高い箱を選んでいる点で筋は通っている。

良いところは、ドレッドノートが大きすぎ・小型機が小さすぎと感じる層にちょうど収まること、628mmで押さえやすいこと、日本ブランドで問い合わせ先が明快なこと。微妙なところは、セット込み4.5万円という価格に対しトップが合板であること。ここはFG820と正面衝突するので、音量よりサイズ感を優先する人向けの選択になる。

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5位 Fender FA-125 Dreadnought Pack — ヘッドのロゴで練習量が変わる、という説

Fenderのアコースティック入門パック。スプルース合板トップ、バスウッドのバック&サイド、ウォルナット指板のドレッドノートで、パッケージにはギグバッグ・ストラップ・ピック・クリップチューナー・替え弦に加え、公式レッスンアプリFender Playの体験期間が付く構成が一般的である。実売3.5万円前後。

スペックだけ並べると、同価格帯の単板トップ機に対して不利に見える。それでもこのパックが売れ続ける理由は、たぶん木材の話ではない。あのFenderのロゴがヘッドに乗っていると、部屋に立てかけたギターを一日一回は手に取る。楽器の上達を決めるのは結局そこで、僕はこれを「モチベーションを木材代の代わりに買う」構造だと理解している。真面目な話、練習日数×分数の総和に勝る変数はない。

良いところは、必要なものが一箱で完結すること、アプリ込みで学習導線まで設計されていること、エレキに移行する将来のブランド一貫性。微妙なところは、合板トップゆえに単板機と並べると音の伸びで差が出ること、付属チューナーやストラップは早晩買い替えたくなる品質であること。それでも「今日始める」までの距離は10本中でもかなり短い。

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6位 Taylor Baby Taylor BT2 — ソファの横に置いておける本物

Taylorの3/4サイズ・トラベルモデルのマホガニー版。マホガニー単板トップ、レイヤード(積層)サペリのバック&サイド、エボニー指板、スケールは22-3/4インチ=約578mmで、ギグバッグが標準付属する。実売5万円前後。ピックアップは標準では非搭載で、内蔵版はBT2eという別型番になる。

小型機は「子ども用」「旅行用」と扱われがちだが、Baby Taylorはそのカテゴリで完全に別格の評価を得ている。マホガニー単板トップの中音域の密度は、サイズから想像する音を普通に裏切る。フルサイズの代替にはならないものの、ソファの横に置いて思い出したときに3分だけ弾く、という運用に対しては最強に近い。

良いところは、置き場所を選ばずギグバッグのまま持ち歩けること、単板トップで音が痩せないこと、Taylorブランドの品質管理と作りの均質さ。微妙なところは、スケールが短いぶん弾き語りの低音がフルサイズに届かないこと、そして小物類が基本的に別売で、結局チューナーとスタンドは自分で買うことになる点。1本目にこれを選ぶと、2本目のフルサイズが欲しくなるまでが早い。散財の入口である。

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7位 Martin LX1E Little Martin — 予算を2万円足すと、看板と電気が付いてくる

Martinの小型モデル、通称リトルマーチン。スケール23インチ=約584mm、シトカスプルース単板トップ、バック&サイドはHPL(高圧積層材)、そしてFishman Sonitoneピックアップを標準内蔵する。実売7万円前後なので、この記事の1〜5万円という枠からは正直はみ出している。それでも入れたのは、10本の中で唯一「買ってすぐPAにつなげる」からだ。

HPLは木目調のシートを高圧で貼り合わせた素材で、単板信仰から見ると格下扱いされやすい。ただ湿度変化に極端に強く、外に持ち出す前提なら合理的な選択である。実際、路上やキャンプ場に持っていく用途での評価が高い。木を守る手間を素材でスキップした設計だと考えると腑に落ちる。

良いところは、ピックアップ内蔵で発表会や弾き語りイベントに即応できること、Martinのヘッドロゴという所有満足、環境変化に強く手入れが楽なこと。微妙なところは、価格が入門枠を超えること、そして小型ゆえフルサイズのMartinを期待すると音の量で肩透かしを食うこと。人前で弾く予定が既にカレンダーに入っている人だけ、この2万円の追加を検討すればいい。

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8位 Epiphone DR-100 初心者セット — 2万円台で「ちゃんとしたブランド」に触れる

Gibson傘下Epiphoneの定番エントリー機(現行はSongmakerシリーズとして展開)。スプルース合板トップ、マホガニー合板のバック&サイド、スロープドショルダー寄りのドレッドノートという構成で、セット実売はおよそ2.5万円。長年ロングセラーを続けているモデルで、中古やレビューの蓄積が厚い。

ここから下の3本は「合板トップで2.5万円以下」というゾーンに入る。音の伸びで単板機に勝てないのは前提として、それでもEpiphoneを推せるのは、生産と品質管理が大手ブランドの体制に乗っているからだ。1万円台の無名セットで時々報告される、ネックのねじれや弦高の極端な高さといった当たり外れのリスクが、相対的に低い。

良いところは、価格に対する作りの安定感、ロゴの満足度、そしてエレキ(Les Paul等)への移行時にブランドが繋がること。微妙なところは、ここ数年の値上がりでかつての「格安」ポジションから離れつつあること、付属品の質はセット販売店ごとの差が大きいこと。予算が3万円で止まるなら第一候補になる。

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9位 Legend WG-15 初心者セット — アリア監修という安心の1万円台

国内ブランドAriaが監修する入門ライン、Legendのウェスタン(ドレッドノート)タイプ。実売はおよそ1.1〜1.5万円で、11点から16点までセット構成の選択肢が広いのが特徴である。価格.comの最安値でも1万円台前半という水準で、まず箱を開けて音を出すところまでの心理的ハードルが極端に低い。

この価格帯で見るべきは木材ではなく、販売店側の出荷体制のほうだ。楽天やYahoo!ショッピングの専門店では「検品後出荷」「弦高調整済み」を掲げるショップが複数あり、同じWG-15でも実売価格に数千円の差が出る。この差額は、届いた日に弾けるかどうかを買う金額だと考えていい。

良いところは、Aria監修で最低限の品質基準が担保されていること、セット内容が厚く追加出費が少ないこと、失敗しても諦めがつく価格。微妙なところは、合板トップで音の伸びは価格なりであること、そして本気で続けた場合1〜2年で買い替えたくなる可能性が高いこと。試験投資としては、これ以上ないほど合理的な部類に入る。

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10位 Sepia Crue W-50/BS 初心者12点セット — 1.2万円で「続くか」を実験する

キョーリツコーポレーションの入門ブランドSepia Crueのドレッドノートタイプ。実売約1.2万円で、ソフトケース・クリップチューナー・カポ・ストラップ・替え弦・ピック等を含む12点セットという構成が定番で、BSはブラウンサンバースト仕上げを指す。10本の中で最安である。

楽器としての実力を単板機と比べる意味はあまりない。この1本の役割は明確で、「三日坊主になる自分」を1.2万円で検証することにある。半年後にまだ触っていたら、そのときFG820なりMorris F-020なりに移ればいい。初期投資を抑えたことで練習を始められた人と、5万円の機種選定に3ヶ月悩んで結局買わなかった人。上達しているのは前者である。……我ながら耳が痛い。

良いところは、最安クラスで必要品が一通り揃うこと、色の選択肢が多いこと、失敗コストが最小なこと。微妙なところは、個体差が最も出やすい価格帯であること、弦高が高い個体を引くと初心者ほど「自分の指が悪い」と誤解して挫折しやすいこと。買うなら調整明記のショップを選び、届いたらまず弦高と各弦の音程を確認する。この一手間で、この価格帯の評価はかなり変わる。

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まとめ — 迷ったらこの3本に絞っていい

10本を並べ直すと、結局のところ判断軸は「単板トップか」「箱のサイズが生活に収まるか」「調整済みで届くか」の3つに集約された。逆に言えば、この3つを満たしていれば、ブランドの好みで選んでいい。

1位 YAMAHA FG820。単板トップ・情報量・中古市場の厚さの三拍子で、選定に悩む時間が最も短く済む基準機。実売4万円前後のセットで、届いた日から必要なものが揃う。

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2位 YAMAHA FS820。中身はFG820と同思想のまま箱を小さくした一本で、部屋の広さや抱えたときの圧迫感が気になるならこちらを先に試す。座って弾く時間が長いほど効いてくる。

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3位 Morris F-020。628mmショートスケール+単板トップで、最初の1ヶ月の「押さえられない」を物理的に軽くしてくれる国産機。18点セットの流通が多く、追加出費もほぼ発生しない。

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予算が2万円で止まるならEpiphone DR-100、1万円台で試すだけならLegend WG-15かSepia Crue W-50、人前で弾く予定が確定しているならMartin LX1E。秋の夜長は思ったより長い。悩んでいる時間で、Fコードくらいは押さえられるようになる。

よくある質問

アコースティックギターの初心者セットは、いくらの予算を見ればいい?

結論として、続ける気があるなら3〜5万円、様子見なら1〜2万円が現実的なライン。3万円を超えるとトップ単板のモデル(YAMAHA FG820/FS820、Morris F-020など)が選べるようになり、音量と音の伸びがはっきり変わる。加えて、弦は3ヶ月前後で交換する消耗品なので、年間3,000〜5,000円程度のランニングコストも見込んでおくといい。

初心者セットと本体単体、どちらを買うべき?

初回はセットのほうが安く済むことが多い。チューナー・ソフトケース・替え弦・ピック・スタンドを個別に買うと合計5,000〜10,000円になり、多くのセットの差額はそれ以下に収まっているためである。ただし付属品の点数ではなく、販売店が「検品後出荷」「弦高調整済み」を明記しているかで選ぶこと。1〜2万円台は調整の有無で弾きやすさが大きく変わる。

ドレッドノートと小型ボディ、どちらを選べばいい?

置き場所と演奏姿勢で決めるのが早い。弾き語りでストロークを鳴らし、音量を優先するならドレッドノート(FG820、Fender FA-125、Epiphone DR-100)。座って弾く時間が長い、部屋が広くない、指弾き中心ならコンサートやOM、3/4サイズ(FS820、HEADWAY HF-25、Baby Taylor BT2)が向く。スタンドに立てて視界に入る場所を確保できるかが、続くかどうかを左右する。

最初からエレアコ(ピックアップ内蔵)を選ぶ必要はある?

人前で弾く予定が具体的にあるかどうかで決まる。今回の10本で標準内蔵はMartin LX1Eのみで、YAMAHAならFGX820C/FSX820C、FenderならFA-125CE、TaylorならBT2eという内蔵版が別型番で用意されている。予定がないなら後付けのサウンドホール用ピックアップ(1万円前後から)で足りるし、自宅録音だけならマイク1本のほうが手軽である。

届いたらまず何をすればいい?

チューニングと弦高の確認、この2つが最優先。クリップチューナーで6弦すべてを合わせ、12フレット付近を押さえてビビり(弦がフレットに当たる音)が出ないかを見る。弦高が高すぎて押さえられない場合は、自己判断でサドルを削らず楽器店のリペアに相談するのが安全である。相場は数千円で、1〜2万円台のギターほどこの調整で弾きやすさが変わる。

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